アルエ

今更だけど、BUMP OF CHICKENにハマった。

驚くほど歌詞の覚えられない僕は、普段は専ら
洋楽を聴いているわけだが、ネット上のBUMPオタクに
激・推奨されて、何気なしにアルエを聴いてみた。

アルエ

白いブラウス似合う女の子 なぜいつも哀しそうなの?
窓ぎわに置いたコスモスも きれいな顔うなだれてる
青いスカート似合う女の子 自分の場所を知らないの
窓ぎわに置いたコスモスも 花びらの色を知らないの

いつか君はブランコにゆられて いたいけな目を少しふせて
哀しい顔でうつむいた 「アタシハヒトリデヘイキナノ」

ハートに巻いた包帯を 僕がゆっくりほどくから
日なたに続くブリッジを探しておいで 哀しいときは目の前で
大声出して泣いてよ そんな寒いトコ今すぐ出ておいで
アルエ・・・

僕の大切なアルエ 一人で見ていた夕焼け
僕もいっしょに見ていいかい? 僕もいっしょに居ていいかい?
ボクノタイセツナアルエ 本当はとてもさみしいんだろう?
僕はいつでもそばにいる 僕がこれからそばにいる

君は人より少しだけ 無器用なだけの女の子
「ウレシイトキドンナフウニワラエバイカワカンナイ…」

ハートに巻いた包帯を 僕がゆっくりほどくから
笑顔を写すスライドを準備しといて!!
うれしい時は目の前で 両手たたいて笑ってよ!!
そんな寒いトコ今すぐでておいで

She can get all
She can love all

ハートに巻いた包帯も もうすぐ全部ほどけるよ
怖がらないで素顔を見せてごらんよ
「ウレシイトキニワラエタラ」 「カナシイトキニナケタラ」
そんな寒いトコ今スグ出てこっちにおいで

ハートに咲いたコスモスが 枯れないように水をやろう
青空の下でゆれていてスゴクきれいさ
ブリッジでとったスライドは 君が生きてるって証拠さ
あたたかい日だまりの中で一緒に手をたたこう


うん。つぼにはまった。
ハートに巻いた包帯を〜って下りが好き。
なぜか、「アルエ」に感情移入(笑)

あまり関係ないけれども、今日は用事があって夕方に日吉を訪ねた。
キャンパスに寄る予定はなかったんだけど、
一緒にいた友人と日吉時代の追憶モードに入ってしまい、
懐かしさにかまけて気がつけば駅を素通りして
夕焼けに染まる並木道を歩いてた。

黄昏どきの日吉キャンパスの光景が好きだった。
ベンチに座って語り合う二つの人影とか、
塾生会館から漏れ聞こえる吹奏楽部の演奏とか、
なぜか必死にのこぎりで木材をぶったぎってるKESSとかね笑

なかでも一番好きだったのが、語学棟の屋上スペース。
窮屈な大学生活で、唯一開放感をもたらしてくれる空間がそこだった。
日吉に住んでいるのにもかかわらず、登校する時間は昼ごろ。
軽い自己嫌悪に苛まれつつ、一人屋上でほおばるマックの
ハンバーガーの味が思い出されて、口の中にじっとり唾が溜まった。
日当たりがいいもんだから、マックのパンが日焼けするんだわ。

いやはや、場所ってのは記憶を喚起する。

それだけじゃない。

そこで、友達と映画を撮ってたこと。

そこにたまたま通りすがったスペイン人っぽい留学生の
お尻がこの世のものとは思えないほどにセクシーで、

「エロスという観念が歩いている!!!!」
なんて友達と大騒ぎしたこと。

そのコに微笑まれて思わず、
中三くらいの心情にダッシュで駆け戻ってしまったこと。

結局、誰も声をかけられなかったこと。

別にナンパとか、そういう意図があったわけじゃなくて、
補足説明しておくと、その留学生は、友達がいないらしく、
昼休みに必ず一人で植え込みの影に隠れて食事しに来るんだよね。
話しかけるものを拒むようなその後ろ姿が生来のスタイルの良さと
相まって、絶妙に艶っぽかった。外国人に艶っぽいってヘンか?

ともかく、「ワタシハヒトリデヘイキナノ」って感じを醸し出してたわけ。
願わくば、あのエロス神と再会して笑顔をみてみたいなぁ。
はい、ここでようやくアルエとつながった。よかった。


なんも考えてない刹那的な生活だったけど、
思い返せば、その頃はそれでよかった。

また懐古主義に陥ってしまいそうだから、
敢えて記しておくと、その頃に戻りたいなんて思っちゃいない。

ただ、当時のことを思い出して自分のゼロ地点が見えた気がした。
この時期、みんな妙に気を張ってる。
自分じゃない何かになろうとしてる。
それが何だかわからんけど、今までの生活の延長線上にしか
将来の仕事ってないだろ。

語学館の屋上で過ごした時間は、向上心とは違う何かに
突き動かされている気がしてた最近の僕には、とても大切だった気がする。

ゆっくりと時間が流れてたせいか、
友人とあれやこれや話しているうちに、ふと肌寒さを感じて
時計を見てみると、すでに7時半。
屋上に着いて2時間が経過してた。

秋だ。半袖でいつまで頑張れるだろう。